公開 最終更新

お客様の声の集め方 — 頼む文面・掲載の許諾・断られたときまで

お客様の声は「お願いします」だけでは集まりません。いつ頼むか、どう書いて送るか、掲載の許諾として何に同意してもらうか、断られたらどうするかを、そのまま使える形でまとめました。対価を渡して書いてもらう方法は扱いません。

この記事の要点

  • お客様の声が集まらない原因の多くは、文面ではなく「頼む時期」と「頼み方の重さ」にあります。区切りの直後に、3分で終わる入力リンクを1本だけ送る形にすると、返ってくる割合が変わります。
  • 掲載の許諾は「載せてもいいですか」では足りません。本文・お名前・会社名・掲載する場所の4点について、どこまで載せてよいかを分けて確認し、口頭ではなく記録として残します。
  • 断られたときは、そこで終わりにします。追いかけない、理由を聞かない、取引の条件にしない。この3つを決めておくと、依頼する側も気が楽になります。

まず、頼む時期を決める

お客様の声が集まらないとき、最初に見直すのは文面ではなく時期です。納品から1か月が過ぎると、お客様の中で「困っていたこと」と「解決したこと」の記憶が薄れ、書ける内容が「ありがとうございました」だけになります。

区切りの直後、つまり納品・開店・初回の成果が出たタイミングで頼むと、具体的な言葉が返ってきます。「何が不安だったか」「何が変わったか」は、その場にいた人しか書けません。

すでに時間が経ってしまったお客様には、こちらから話題を1つ添えて送ります。「あのとき納期が心配だとおっしゃっていた件、その後いかがでしょうか」のように、思い出す手がかりがあると書きやすくなります。

頼みやすい区切りの例です。

  • 納品・引き渡しの直後(記憶が新しく、やり取りの温度も残っている)
  • 契約の更新時(続けている理由が言語化されている)
  • お客様から感謝の連絡をいただいたとき(そのやり取りに続けて頼める)
  • 取材・打ち合わせの場(その場では頼むだけにして、リンクは後で送る)

依頼する文面は、3つの要素だけで足りる

長い依頼文は読まれません。用件・入力リンク・掲載してよい範囲の3つがあれば十分です。感想の項目を箇条書きで指定したくなりますが、指定が多いほど「宿題」に見えて着手されません。

返信で書いてもらう形は避けます。メールの本文で返ってくると、こちらが転記することになり、誤字を直してよいのか、要約してよいのかという判断まで抱えることになります。入力の画面を1つ挟むと、届いた時点で掲載できる形になります。

依頼の中に「お断りいただいて構いません」と書きます。書かないと、断る選択肢が見えません。取引のある相手ほど、断りにくさは強く働きます。

文面そのものは、メール・チャット・対面の3種類を無料で公開しています。差し込み文字を書き換えればそのまま送れます。

送る前に、この3点を確かめます。

  • 入力にかかる時間を書いたか(「3分ほど」のように具体的に)
  • リンクが1本だけになっているか(選択肢が増えると止まる)
  • 断ってよいことが、最後に1行で書かれているか

掲載の許諾 — 何に同意してもらうのか

「ウェブサイトに載せてもいいですか」という聞き方では、後から範囲が食い違います。お客様は本文だけを想定していて、こちらは会社名とお名前まで載せるつもりだった、というずれが典型です。

同意してもらう範囲を4つに分けて確認します。本文、お名前、会社名・お店の名前、そして掲載する場所です。掲載する場所には、ウェブサイトだけでなくパンフレットや提案資料も含まれます。紙の資料に刷ってしまうと、後から取り下げる手間が変わります。

お名前を出さない形も用意します。イニシャル、業種のみ、匿名でも、声としては働きます。選べるようにしておくほうが、結果として集まります。

口頭の同意は残りません。対面でお願いした場合も、入力の画面で同意をいただく形にしておくと、「いつ・どの文言に同意したか」を後から示せます。お客様から取り下げのご連絡があったときも、掲載を止める判断がすぐにできます。

少なくとも、この4点を分けて確認します。

  • いただいたご感想の本文
  • お名前(イニシャルや匿名をご希望の場合はその形で)
  • 会社名・お店の名前
  • 掲載する場所(ウェブサイト・パンフレットなどの資料)

断られたときの扱いを、先に決めておく

依頼した相手のうち、何割かは返事をくれません。断りの返事をいただくこともあります。ここでの振る舞いを先に決めておかないと、依頼そのものが気重になり、頼む回数が減っていきます。

決めておくのは3つです。追いかけない。理由を聞かない。取引の条件にしない。再依頼は1回までにして、それも「もし差し支えなければ」の形に留めます。

「社内の規定で他社のサイトに名前を出せない」という理由は珍しくありません。この場合、匿名や業種のみの形であれば応じていただけることがあります。断られたのは掲載の形であって、感想そのものではないことが多いからです。

一度お断りになった方に、時期を変えて同じ依頼を送ることは避けます。記録に残しておき、次に頼む候補から外します。声を集めることより、取引が続くことのほうが大切です。

断られたときに、しないことです。

  • 理由をたずねる(答えにくい質問になります)
  • 別の担当者に頼み直す(社内で角が立ちます)
  • 値引きや今後の条件と結びつける(下の節のとおり、規制の問題にもなります)

対価を渡して書いてもらう方法は、勧めません

謝礼や割引と引き換えに感想を書いてもらう方法は、このページでは扱いません。事業者が対価を提供して書かせた内容を、その旨を明示せずに掲載すると、景品表示法上の問題となるおそれがあります(いわゆるステマ規制。2023年10月の運用基準)。

クーポンやギフト券を配って集めた声は、明示する義務が生じるだけでなく、読む人にとっての価値も下がります。「何かをもらって書いた感想」だと分かった時点で、検討している人は割り引いて読みます。

代筆や生成AIによる作文も同じ理由で勧めません。集めるのは本人の言葉だけにします。誤字の修正や、明らかな個人情報の伏せ字化までは編集の範囲ですが、意味を変える書き換えは別のものになります。

掲載するかどうか、明示するかどうかの判断と責任は、掲載する側が負います。判断に迷う内容は、載せないという選択が残っています。

集めたあとの置き場所を、先に用意しておく

集める前に、載せる場所を決めておきます。決めずに集めると、スプレッドシートに溜まったまま数か月が過ぎ、掲載の許諾をいただいた範囲も曖昧になっていきます。

置き場所を先に作っておくと、依頼の文面に貼るリンクもそこから作れます。届いた声のうち、掲載してよいものだけを選んでサイトに出す、という順序にしておけば、転記もHTMLの手書きも要りません。

コエポチは、この一連をまとめて引き受けるために作っています。収集リンクを1本作ると依頼文に貼るURLが手に入り、掲載の同意は入力画面で記録として残り、承認したものだけがサイトに表示されます。

この記事の内容を、そのまま使える形にしています

依頼の文面はメール・チャット・対面の 3 種類を無料で公開しています。 集めたあとの置き場所(収集リンクと掲載面)は、コエポチでスペースを 1 つ作ると そのまま手に入ります。掲載の同意も入力画面で記録として残ります。

クレジットカード不要・メールアドレスだけで開始

← ブログの一覧へ